NT倍率を使ったサヤトリ投資を自動でおこなうArbiMaster D3は
・初歩的な寄り引けストラテジー
・高度なD3ストラテジー(1stポジション,2ndポジション)
・手動取引
、、の3つを使えます。
多くいただくご質問なので、ちょっと解説します。
初歩的な寄り引けストラテジーとは?
NT倍率を使ったサヤトリ手法は、ArbiMaster D3の他にもいくつか存在しますが、
その全てが(多分)、この初歩的な寄り引けのストラテジーです。
〔データの取得・判定〕
寄付きや引けの数秒前の板やその枚数から、寄付き価格(引けの価格)を“予想”します。
〔注文のタイミング〕
初歩的なサヤトリでは、寄り付きや引けの直前に成行(FAK)で注文を出します。
〔この方法のメリット〕
理解しやすいので、これを好む方もいます。
〔この方法のデメリット〕
“予測”ですので間違う場合もあり、100%理論通りの判定ができるわけではありません。
また、1日に最大でも4回の判定しか行いませんので、ザラ場中に大きなチャンスが折角あっても全て捨てていることになります。
判りやすいストラテジーですが、実際の取引を理論通りにするのは難しい場合が少なくありません。
ArbiMaster D3では寄り引けストラテジーで、もし間違った方向にポジションを持っても、ザラ場中に決済する機能などがあります
高度なD3ストラテジーとは?
ザラ場中の動きを常時監視し、チャンスを見つけてサヤ取りをするのがこの方法です。
(D3というのはワタシが適当に作った名称です、、)
〔データの取得・判定〕
四六時中、日経225とTOPIXの価格と板を監視してチャンスを見つけます。
ザラ場中、ずーっとです
〔注文のタイミング〕
ザラ場中に板の枚数まで監視し、「約定できる価格」でサヤを計算し
チャンスを見つけて注文します。
〔この方法のメリット〕
予測をせずに、リアルタイムデータを使って現状の判断をしますので
正確性が圧倒的に高いのが根本的な違いです。
理論的にも、実際にもこの方法の方が、サヤ取りとして相応しい方法だと思います
〔この方法のデメリット〕
ストラテジーの理解に時間がかかります。
D3ストラテジーの成績推移
2016年になってから、
システムの動作検証や開発で相当な発注テストなどが、想像以上に時間がかかってしまい
そればっかりを繰り返していましたので
この成績更新がおろそかになってました・・・で、理論値だけですがDownloadできるようにしました。
初歩的な寄り引けストラテジーとD3ストラテジーの比較が下のグラフで良く判ると思います。
1stポジション、
2ndポジションというのは・・ナンピンみたいにポジションを複数持てるようになっているモノです。
(どちらも自動)
表にまとめるとこうなります
初歩的な寄り引けストラテジーよりも、D3ストラテジーの方がかなり理想的な推移です
D3-2ndポジション(ナンピン)だけの設定もできますが
取引回数は寄り引けストラテジーの1/4ほどで、期待値はほぼ同じです(実際にはこの方が良い)。
D3-1stポジションの方は、2ndとは設定の違いだけですが
取引回数がそこそこで期待値も多いですが、定期的にある程度のロスカットもある・・というのがそれぞれの特徴です。
寄り引けストラテジーの方が理解がラクなのですが、D3ストラテジーの方が遥かに理想的なサヤ取りだと思いますので、ArbiMaster D3をお使いの方は是非、そんな観点で研究してみていただきたいです。