超プロの皆さんがどんなHFT(高頻度取引)を動かしているか知ってますか?
今の金融市場ではコンピュータを使った高速取引が当たり前に行われています。
これはHFT(ハイフリークエンシートレーディング=コンピュータを使った高頻度取引)と呼ばれます。
ナント!
日本全体の取引の60%もがHFTによるものだと推計されているようです。
では、HFTでどんな取引が行われているかご存知でしょうか?
大雑把なですが、こんなモノがあるようです。
アービトラージ型のHFT、イベント型のHFT
日本の取引所(JPX)では2010年からアローヘッド、今年の7月から新J-gateが稼働していますが、前者は現物株用で後者はデリバティブ用の取引システムです。
アローヘッド(現物株)の方でも、HFTによる取引は多く
企業の発表するIRや経済指標の発表に合わせたイベント型のHFTや、個別株のアービトラージ型のHFTなどがあります。
裁定型のHFT
私たちが取引する日経225MiniやTopix先物などは、証券会社を通じてJ-gateの方で取引されている訳ですが、日経225Miniと日経225Largeの間の裁定取引や、先物と現物株の裁定取引など、裁定型のHFTは盛んに動かされています。
(※これらの取引はSQで価格が一致するので負けのない取引ができる = 盛んに取引されている)
その他
TpoixMiniは実際の取引は殆どわずかで、板のほとんどはマーケットメイクされていますが、これもHFTによるモノです。わざわざ、参加者のいないところに売りも買いも板を並べてマーケットを活性化させてくれていてありがたいのかもしれませんが、それでチャンと利益になるように動かしているようです。
その他に、日経225Miniなどで見せ板が並んだり、心理的動揺を誘うような動きをさせたりというのもHFTによるものが多いようです。
私たちが狙ってはいけないサヤ、狙うべきサヤ・・とは?
こういった超プロの皆さん(投資銀行などいわゆる機関投資家)のHTFは、取引所にコンピューターを置いて(コロケーション)、私たちのパソコンから注文を出すのとは次元の違う処理速度があるワケです。
ArbiMasterD3がやっている日経225MiniとTopix先物の間のサヤトリをパソコンで完全自動でするものですが、似たところを狙っても上手くいきません。
例えば、マーケットを注視していると、
時にこんなサヤが(大げさに描くと)発生することがあります。
下図の右から左までが1分間ですので、瞬間的なサヤの変動・・ということです。
このサヤを私たちのパソコンで採ろうとしたら上手くいくでしょうか?
・・・多分、こうなってしまいます(↓)
理論上、採れそうでも実際のトレードではマイナスになってしまう恐れが高いわけです。
よって、こういうサヤは狙ってはいけないのです。
ArbiMasterD3では、「更新間隔」という設定箇所があります。
これは、システムのデータ計算をする間隔の設定であると同時に、ここが3秒だったら、3秒以上サヤが開いてないと動作に入りません。
2秒間隔にしたら、2秒間以上サヤが開いている事を確認して利益確定動作をする・・という機能になっています。
じゃ、
どんなサヤを狙うべきかというと、短くても下図のようにサヤがぐーっと開く場面です。
図では1分間のモノですが、
日経225MiniとTopix先物のサヤは瞬間的な変動もありますが、数分間から数日間の変動がありますので、そういった変動のみで動作させ、瞬間的な変動はスルーさせる・・これもパソコンでサヤトリをする上でのポイントの一つです。
一般に、
「できるだけ高スペックなパソコンで細かくデータ処理させた方が良いだろう」
・・と思えるのですが、実際には狙うトコロが瞬間的な変動ではないのでArbiMasterD3の更新間隔も2~5秒位で良い感じです。