完全自動発注って、楽しいものです。
利益がしっかり出た時は勿論ですが、
自分のパソコンで自分が売買させなくても自分の判断以上の取引をソツなくこなしてくれる事に何とも言えぬ楽しさがあり、夢があり・・・なのです。
・・しかし、自動で発注してくれる分、しっかり自動発注の特性を理解して取り掛からないと喜びどころか、失望してしまいますので、使い手がしっかり理解する努力が必要なのは言うまでもありません。
・・ということで本題ですが、、
日経225Miniの完全自動発注では利益の出る設定、見せかけだけの設定
、、があります。
完全自動発注版のマーケットアナライザー225のサイン判定は本当に優秀です・・・手前味噌ですが。
時に、熟練したトレーダーでも判断できないような優れた売買ポイントを判定して私たちに教えてくれます。これには「見送り条件」という名前のパラメータがあります。
「見送り条件」の値を小さくするとサイン発生頻度が高まって
月間+3000円超、3か月で+9000円を超えるような驚異的な期待値
が表示されます。
損益曲線も極めて真っ直ぐで理想そのもの・・・です。
ところが、この設定で完全自動発注を動かすと期待値を大きく下回るどころか、逆にマイナスの結果になってしまいます
月間3000円を超えるはずなのに実際に動かすとマイナスになってしまうと・・その原因は、日経225Miniで完全自動発注する際に発生する大きなコスト(=スリッページ)にあります。この日経225Miniの取引の特性をしっかり理解して取り掛からないと大変なのです。
解説:完全自動発注で利益の出る設定、見せかけだけの設定とは?
完全自動発注版のマーケットアナライザー225の場合の5月27日の値動きを例にとって解説します。
下記の2例の設定では利益確定幅などは同じで「見送り条件」だけ異なります。
・利益確定 +50円幅
・ロスカット最大値 -120円幅(ロスカットアルゴリズムはこの記事参照)
見せかけだけの設定の例
下記の図の設定は、初期設定よりもサイン発生頻度を少し高めてあります。
表面上の成績は+140円です。
売買ポイントは素晴らしく上手で、特に最初の2回の売買は賞賛に値します。手作業で発注する場合は申し分ないサインです。
しかし、完全自動発注の場合には
実際に獲れる利益は100円ほどになると思います。
図で破線の丸が付いている個所は、利益確定幅+50円に達せず「成行」で執行する場面ですので、高い確率でスリッページが発生するからです。
この日は多少スリッページがあっても十分なプラスですが、
もっとサインが頻繁に出る設定にすると、表面上は利益が出ているようでも実際にはマイナス・・という現象が起きてしまいます。
しっかり利益の出る設定の例
下の例では初期設定よりサイン発生頻度を低くしてあります。
この日の場合では1日2回だけの売買ですが、日によっては1度もサインが出ない日もあります。
表面上の利益は+100円ですが、この場合には
自動発注させてもきっちり+100円の利益確定がほぼ取れます
完全自動発注版マーケットアナライザー225の場合には利益確定は建玉値から±して指値で注文をいれますが、下記の例では利益確定指値がしっかり約定しているのでスリッページによるロスがないからです。
完全自動発注で利益の出る設定のコツ
ザラバ(取引時間中)の完全自動発注の場合には「スリッページ」という大きなコストが潜んでいます。
これは取引手数料などより何倍も大きなコストです。
スリッページを発生させないように取引させるのがポイントです。
でも、スリッページの発生ってやってみなけりゃわからないでしょう!?
、、って思うかもしれませんが、実は予めこれが判るんです。
完全自動発注で利益の出る設定を確認する方法
マーケットアナライザー225ではパラメータ検証用ファイルがありますので、これをダウンロードします。
検証用ファイルには「月別損益」と「S懸念回数」を追加してあります。
「S懸念回数」とはスリッページ発生の可能性の高い取引回数の事です。
この設定で1月の場合、期待値が1785ですが、「S懸念回数」が39回あります。
39回全てで10円のスリッページが発生したとすると
1785円(期待値)- 390円(39回×10円)=1395円(実質期待値)
ということになり、これが完全自動発注での期待値になります。
この実質期待値が高くなるような設定を検証して選んでいただきたいと思います。
完全自動発注で月間の実質利益が+300もあれば十分すぎるほど十分ですが、マーケットアナライザー225の場合には完全自動発注でも1000円を超える実質期待値になる月もあります。
※この設定は皆さんがご自身で検証していただくようにお願いします。
まだ日程を決定してませんが、今月から開催するオンライン勉強会では完全自動発注で設定のポイントをもう少し詳しく解説する予定です。
これはオプションパッケージ(完全自動発注化)を使っていただいている皆さんは自由に参加できます。